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よく考えて進んで学ぶ子

思いやりのある心豊かな子

力いっぱいがんばる子





よく考えて進んで学ぶ子・思いやりがある心豊かな子・力いっぱいがんばる子


  学校と家庭・地域を結ぶ学校通信  平成24年6月号 
   

「三方よし」から「四方よし」へ
                       校長 稲 塚 繁 樹

                  

阿星の山が  晴れている 
希望明るい  朝の窓    
双葉のいのち  すこやかに
 
愛と知恵の芽 のばす子が  
集うは   石部南小学校 

 石部の旧東海道を通っていますと、昔の宿場の様子がうかがえます。広重の東海道五十三次石部宿の絵の中には、商売をしているらしき建物があり、「おいでやす!」という声が聞こえるようです。

 商人のなかでも、現在の東近江市周辺の商人は「近江商人」とよばれ、鎌倉時代より全国を股に掛け、天秤棒を肩に行商に出かけていたそうです。

 その近江商人が、なにより公の心(おおやけのこころ)を大切にしたという商売の理念が、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」という「三方よし」なのです。 これは、現代まで滋賀県の人々の心の中や企業の経営理念に引き継がれています。

 この「三方よし」を子どもの育ちにおきかえて「子どもよし」「親よし」「地域よし」と考えてみました。

 「子供よし」とは、子ども自身が楽しく学び、かちぇいでの毎日の生活を安心して過ごしている姿ということでしょうか。 また、「親よし」とは、保護者の皆さんが、子どもたちを楽しく学ぶ姿を応援し、周囲との温かい関係のなかで子どもたちが成長していく姿を見守っているということでしょう。 「地域よし」とは、子どもたちや保護者が地域とともに育ち、地域でも子どもたちを受け入れ大切に育てていく。 このような姿ではないでないかと考えるのです。

 さらに、4つめの大切な要素として「学校よし」を加えたいのです。 学校は、子どもたちの学びの力を伸ばし生きる力を育みます。 また、地域や保護者の方々に様々な教育活動に参画いただき、ひらかれた教育活動を進めます。そして、信頼される学校づくりをしていきます。

 「子ども」「保護者」「地域」「学校」の四方がそれぞれ良い関係をつくっていくことこそ、近江商人の理念を現代の教育に引き継ぐことになるのだと思うのです。