校長室よりお便り 校長室へ戻る トップページへ 前ページへ 次ページへ
よく考えて進んで学ぶ子
思いやりのある心豊かな子
力いっぱいがんばる子
「金」の意味するもの
校長 稲 塚 繁 樹
阿星の山が 晴れている |
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毎年年末になると、今年の世相を表す漢字がえらばれます。今年は「金」という字が選ばれました。
ノーベル賞に輝いた山中伸弥京都大学教授やレスリングの吉田沙保里選手の活躍をはじめとするロンドンオリンピックやパラリンピックで日本選手が手にした金メダルが、日本中の人々の心を明るくし、希望を与えたというのが、理由のひとつです。
このように、今年世界の舞台で活躍した人たちには、すばらしく研ぎ澄まされた才能や高い技術が必要であろうと思います。しかし、これらはある日突然与えられたものではありません。苦しみや挫折を繰り返し、それを乗り越える強い精神力と日々の努力や練習が大きく実を結んだからこそ、成し得ることができたのではないでしょうか。
だからこそ、人々の心に響き、感動や希望を与える事ができたのだと考えるのです。
ただ、一人だけで成し得られたものではなく、これらの人に関わった多くの人々のちからの結集ではないかとも思います。「金」を引き寄せる人々と、周囲の人々の大切な関係にも目を向けたいのです。
全国学力・学習状況調査の児童質問紙の中で、「物事を最後まで成し遂げてうれしかったことがある」と答えています。さらに、「将来の夢や目標を持っている」と答えている児童も多いという結果が出ています。これは、子どもの自尊感情を高めることにつながります。
子どもたちの周りで深く関わる学校や大人が、子どもの自尊感情を育てていくことで「子どもの金」につながるのだと考えるのです。