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2011年度 校内研究(主題)


2011年度 校内研究:主題 | 内容 | 計画・体制 | 推進の基本的な考え方 | 人権教育のねらい

1.研究主題について

  自分の考えを持ち、自分の言葉で伝え合い認め合う水戸っ子の育成

    〜新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善の方策を探る

〈研究教科等〉

    国語

2.主題設定の理由

規律ある行動や思いやりの心に支えられた学級・学校集団の中で、児童一人ひとりが自分の考えを持ち、自分の言葉で伝え合い、認め合い、高まり合う豊かな人間関係を築いてほしいとの願いから、本主題を設定する。

本校の児童は、一人ひとりの知識・理解、学ぶ態度・技能などの「違い」が大きく、積み上げてきたことが持続しづらい傾向がある。また、自尊感情、自己肯定感を持つことができず、自分の思いとは別の行動をしたり、衝動的な行動をとったりする児童も少なくはない。その背景には、児童を支えるべき家庭や地域の教育力が弱く、子ども達を取り巻く環境も常に整備されているとは言い難い。そのため、集団としてのまとまりは弱く、所属感をもてないまま生活する児童も少なくない。また、本校では外国籍児童が多く、言葉が通じにくいことが一つの課題である。さらに、生活習慣や文化の違いから排他的な意識が外国籍児童をしんどい状況に置いてしまうこともある。

そのなかで、子どもたちの実態から授業改善に焦点を当てて取り組み、日々の授業の中で確かな学力を育みながら人との豊かなつながりを求めたい。授業の中で、自分の考えを持ち、学び合うことを通して、互いが高め合うことができれば、学力の向上と共にぬくもりのある集団が育つであろうと考える。また、子ども達が学びたくなるのは、1時間1時間の授業との出会いである。その授業を充実させるためには、授業の導入を工夫し、自分の思いを表す活動や学習の足跡を残す活動を仕組み、授業展開や単元構成を工夫したい。さらに、子ども達の実態から授業の土台となる学習習慣づくりや学習規律づくりにも継続的に取り組む必要がある。

 同時に、外国籍児童への丁寧な説明・言葉遣いや、これに呼応してひたむきに思いを伝える外国籍児童の心をくみ取り、互いの文化を理解することを大切にし、異文化理解と共生・共創の学びのある教室を目指すことも、外国の友だちと心をつなぐために大切になってくる。

   さらに、児童の実態の背景に地域や保護者の人権意識が存在することから、地域・保護  者の人権意識を高めるための働きかけも大切になってくる。保護者、地域と一体となった  取り組みが、伝え合い、認め合う豊かな人間関係を築くことに不可欠であると考える。

そのためには、児童や地域の実態に学び、児童に寄り添い、課題を有する児童を核とした集団作りに取り組もうとする教師の意欲、熱意、力量が必要であることは言うまでもない。そういった教師力の向上も本研究の大きな柱となる。


   一昨年度から「自己肯定感を高めること」「人権意識を向上させること」を目指すこと  を土台にし、昨年度は文部科学省・県教育委員会指定「全国学力・学習状況調査の結果を  活用した調査研究」「学校図書館の有効な活用方法に関する調査研究」の指定を受け、県  教育委員会の数多くの具体的なご指導ご支援をいただきながら『互いの立場を大切にする  ぬくもりのある集団の中で心を通わせ合う水戸っ子の育成』をテーマに、人間関係を構築  していくための授業改善により力を入れ取り組みを進めた。今年度も文部科学省・県教育  委員会指定「新学習指導要領の趣旨を踏まえた学力向上等の方策に関する調査研究」と名  称は変わったものの引き続き研究指定を受け、昨年度の成果と課題を踏まえつつ、さらに  研究の内容と充実と深化を図り、ぬくもりのある学級集団づくりを土台に、自分の言葉で  伝え合い認め合う水戸っ子の育成を目指したい。


3.研究の仮説

  高い人権意識を持ち、自己肯定感に支えられた所属感のある集団の中で、「わかっ た」「おもしろかった」「もっとしたい」と子どもたちが実感できる授業を展開して いけば、自分の考えを持ち、自分の言葉で伝え合い認め合う子どもが育つであろう。

   


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