石部南小学校ホームページへ     総合目次へ     郷土歴史はじめへ

 総合目次検索へ  石部の自然環境検索へ  古代の石部検索へ  中世の石部検索へ  近世の石部検索へ  近・現代の石部検索へ

500000000

石部頭首工(治水事業) 農耕改良(圃場整備事業) 教育設備拡充(教育推進事業) 街のにぎわい(商工業誘致推進)

近・現代と石部


505000000

第五章 現代社会の展開と石部

505020000

第二節 石部の発展とその特性

505020500

石部の都市計画構想

505020501
 大津湖南都市計画区域への編入 記述したように、町内の農地や山林が造成されて工場や住宅が建設された結果、石部町は著しい都市化が進んだ。こうした状況は全国的にみられ無秩序で非効率な開発を是正するために昭和四十四年ろくがつに新都市計画法が施行された。この法律にしたがって、石部町は大津湖南都市計画区域に指定された。(設定区域は大津市・志賀市・草津市・野洲市・中主町・栗東市、それに石部町の三市五町であった。)

 石部町は同四十五年七月に市街化区域(既成市街地と約十年以内優先的・計画的に市街化をはかる地域のことで、開発を許可制度のもとで積極的に推進していく地域)を制定した。市街化地域は町の中央部が対象区域で、旧東海道や国道一号線沿い、石部駅周辺、石部地区の丘陵地などが範囲となっている。また、市街化調整区域は石部地区のJR草津線付近の水田地帯や、東寺地区と西寺地区を指定し、各区域ごとの整備開発をはかることになった。市街化区域は用途別に四つに区分された。住居地域には町営住宅が大規模に建設された地域や、民間企業による大規模な造成・開発された丘陵地が、商業地域には従来より商店の集中している旧東海道沿いと石部駅周辺が、準工業地帯並びに工業地帯には終戦当時から操業していた工場地域と国道一号線沿いの地域が、それぞれ該当した。

505020502
 総合発展計画の策定
 昭和四十六年度に石部町は町の振興発展を目的として、将来目標と必要な施策の大綱を定めた基本構想を策定した。これを踏まえて、町行政は展開されてきたが、その後の大きな地域変動にともなって、より一層柔軟な対応が求められた。そのため、この計画を基本的に見直し、本格的な町づくり計画の策定を行った。

 それが、石部町葬壕発展計画であり、この計画について同五十六年四月以降多くの協議が重ねられ、翌年三月は、同七十五年を目標に基本構想をたて、基本計画がどう六十五年を目標にして設定されている。さらに、その実施計画は同五十九年を第一次目標年次として、三年ごとにローリング方式で進められている。

具体的な基本構想の内容については、「みどりとうるおいのある文化住宅都市」という主題をもとに、実際の将来像として「文化の香り高い住みよい町、産業の発展と生活環境施設が調和するまち」をめざしている。実際の街づくりは十二項目の基本的事業により進められる。

 その基本的事業とは、

 ①適正な土地利用計画の確立

 ②交通・通信体系の整備

 ③環境保全・防災体制の確立

 ④自然環境の保全と地域開発の調和

 ⑤保健衛生医療の充実

 ⑥社会福祉の充実

 ⑦コミュニティーの育成

 ⑧歴史提・文化的環境の保全と文化の創造

 ⑨教育の充実

 ⑩スポーツ・レクリエーションの振興

 ⑪雇用の安定と産業基盤の確立

 ⑫商工業および農林業の振興

である。

 以上のような経緯で策定された計画は甲賀地域新広域市町村圏計画との調和も考慮し、総合的・長期的な展望に立ったものである。石部町では地域経済の安定的な成長や町民生活の質的な向上を目指して、今日まで、この計画をもとに各種の事業が展開されてきたのである。