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石部頭首工(治水事業) 農耕改良(圃場整備事業) 教育設備拡充(教育推進事業) 街のにぎわい(商工業誘致推進)

近・現代と石部


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第五章 現代社会の展開と石部

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第三節 生活環境の整備

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都市計画と生活環境の整備

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 町政諸機関の統合 町民生活と町行政において核となる役場庁舎は戦前より現在の商工会館の敷地(字位野1381番地)にあったが、昭和四十二年四月、現在の町公民間(字平野1188-2番地)に新築移転した。その後、地方自治法施行三十周年にあたる同五十三年二月現庁舎が竣工した。このように役場庁舎は石部町の発展とともに新築移転を重ね、町民の行政センターとしての役割を担っている。

 戦後、民主的な警察確立の見地から警察法が制定され、同二十三年一月、谷町に石部巡査部長派出所が新設されたが、国道一号線の交通量増大により同三十四年五月に国道沿いに水口警察署石部警察官派出所が移転した。その後、同五十六年十一月に県道バイパス沿いに現在地(字村崎656番地)に再移転した。

 同二十二年九月には石部町消防団が結成され、同四十二年には第二回滋賀県消防ポンプ操法大会で優勝したこともある。自治体消防二十周年にあたる同四十三年三月には東寺・西寺婦人消防隊が消防庁長官表彰を受けた。その後消防体制は広域行政化され、どう四十九年三月に甲賀郡第二消防署石部分遣所として開設されている。

 大津地方法務局石部出張所は同二十九年四月より位野にあったが、同五十年六月に水口支局に統合された。

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 自然環境の保全
 公園の整備は積極的に進められており、町内には大小10ヶ所以上の公園、児童公園が設けられている。主な公園整備としては、昭和四十九年六月の柿ヶ沢児童遊園地、同五十四年の松籟山公園などがある。これらは見晴らしの良い公園で散策の場として利用されている。さらに、同五十八年六月より総事業費15,000万円を投じて運動広場や子供広場をもつ十禅寺公園の建設が進められている。

 石部町内で最も規模の大きい総合的な公園は雨山文化公園である。これは総面積76,000㎡で、町葬壕発展計画にもとづく事業の一環として計画された。公園内には体育館や体育センター、歴史民族資料館を配し、生活環境保全林である臥龍の森を含んでいる。これは森林開発が進む中で森林の重要性を見直すために、生活環境保全と快適な保険休養の場を提供することを目的とした。森林公園は九つの整備区域(合計面積16.31ha)に分け、それぞれに愛称がつけられた。自然林のほか植林(37種の樹木約1 万本)を行い、散策道や休憩場を設置し、自然に親しみ楽しめる場として活用されている。この森は同六十一年四月に「森林浴の森日本100選」に選ばれ、全国的にも評価されている。さらに、同年五月には第三回全国一斉ウォークラリー大会滋賀県大会がこの周辺で開催され、町内広く周知されることになった。その他に森林資源保護事業として昭和五十六年五月に滋賀県植樹祭が石部南小学校の裏山で開催された。

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 交通通信の整備
 鉄道体系では、戦後も国鉄草津線による鉄道輸送が中心となった。当時は蒸気機関車が運転されていたが、どう三十二年十月にディーゼル車が導入されはじめ、同四十七年十月には蒸気機関車が草津線から姿を消した。他方、同四十一年以来複線電化の要望が続けられたが結果、電化は同五十五年三月に完成し、駅には上下線のホームをつなぐ跨線橋が作られた。国鉄の民営化後は京都直通電車の増便、貴生川止まり電車の新設による増便、大阪柘植間直通電車が新設され、JR草津線の利便性はますます高まっている。また、駅周辺の整備については、まず同二十七年十二月に石部駅者が改築され、さらに、町総合発展計画にしたがって石部駅前の本格的な整備が同六十一年六月より始められ、町道が二車線と歩道(3m)に拡張され、広場には和風庭園と送迎用一時駐車場が設けられた。

 道路整備については、国道一号線の建設は記述したが、この国道に同三十二年四月、国鉄急行バスが運転を開始し、石部口は石部町の道路上の玄関口であった。石部口の交通事故と渋滞を解消するために、建設省による交差点改良工事と、バス停留所工事が同四十七年十二月に行われ、さらに、同六十三年三月には立体歩道橋が設けられた。県道や町道も交通量の増大にともない次第に整備された。県道では旧東海道の交通緩和策として、剣道石部停車場線(通称県道バイパス)の建設がある。この道路の新設により、それまで旧道を運行していた国鉄バスはこの県道バイパスを通行するようになった。県道バイパスは町内の大動脈となっている。また、阿星林道(道幅4m)が阿星山山系の森林資源の活用を目的として造られた。昭和五十八年に完成した。

 通信においては、防災行政無線が同五十七年一月開局した。放送局は役場庁舎三階にあり、各戸に家庭用受信機(同六十年現在1,213台)を設置し、屋外では屋外受信局(3ヶ所)や移動受信機によって受信している。非常災害やその他緊急時の通報伝達、気象情報を連絡するほか、町の公示や広報といった公共情報を朝夕二回放送している。

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 上下水道の整備
 同三十一年十一月に東寺地区、同三十三年四月に石部地区、同三十四年四月に西寺地区に、それぞれ簡易水道が完成し、給水が始まった。同三十六年四月に町内全域の上下水道が整備され、東河原と石部口に水源地が求められた。野洲川の伏流水を取水しており、同四十年に東河原浄水場が、同四十四年に西寺浄水場が建設されて、給水体制を確立したのである。その後、琵琶湖総合開発の一環として、南部用水供給事業が計画され、石部町も受益地域となった。石部町は宮の森浄水場に管理センターと配水池の受水施設を設置した。南部上水道による給水が同五十三年に始まり、琵琶湖の水を利用して安定した供給を得られるようになった。

 一方、下水道に関しては、汚染が進む琵琶湖の水質を回復・保全させるために、湖南中部公共下水道事業計画が策定された。計画ではちょうないに10の汚水幹線(7,773m)、14の雨水幹線(10,563m)と二つの汚水中継ポンプ場が設けられることになっている。工事は同六十二年一月より五年計画で、総事業費170億円をかけ、平成三年度末に供給開始が予定されている。